コラム

自宅を売っても住み続けられる?リースバックの仕組みとデメリットを解説

「住宅ローンの支払いが厳しくなってきた」「将来も今の返済を続けられるか不安」「急にまとまった現金が必要になった」
そんな理由から、マイホームの売却を検討し始める方は少なくありません。

一方で、
「できれば引っ越したくない」
「長年住んだ家を手放すのは抵抗がある」
と感じるのも自然なことです。

そこで最近注目されているのが、リースバックという売却方法です。
今回は、リースバックの仕組みとメリット・デメリット、そして通常売却との違いについて分かりやすく解説します。


リースバックとは?

リースバックとは、自宅を不動産会社に売却して現金化し、その後は賃貸として同じ家に住み続ける仕組みです。

流れは以下の通りです。

  1. 自宅を不動産会社が直接買い取る
  2. 売却代金を一括で受け取る
  3. 所有者は不動産会社に変わる
  4. 売却後は家賃を支払いながらそのまま居住する

「家を売ってお金を手に入れたいが、引っ越しは避けたい」
そんな希望を叶えられる点が、リースバック最大の特徴です。

しかし結論から言うと、リースバックは通常の売却と比べると、金銭面で不利になるケースがほとんどです。


リースバックのメリット

リースバックには、次のようなメリットがあります。

  • 売却後もそのまま住み続けられる
  • 不動産会社による直接買取のため、現金化が早い
  • 資金の使い道に制限がない
  • 年齢・年収などの審査がない
  • 近所に売却したことが知られにくい
  • 将来、買い戻しが可能なケースもある
  • 固定資産税・管理費・修繕費が不要
  • 引っ越し費用や保証人が不要

「とにかく今すぐ現金が必要」「生活環境を変えたくない」という方にとっては、魅力的に感じられるでしょう。


リースバックのデメリットと注意点

一方で、見落とせないデメリットも多く存在します。

① 売却価格が相場より大幅に安い

リースバックや買取は、市場での仲介売却とは異なり、不動産会社が直接購入します。
そのため、売却価格は一般出来に相場の60%~80%程度となるケースが多くなります

② ローン残債が多いと利用できない

売却価格で住宅ローンを完済できない場合、リースバックは利用できません。

③ 家賃が相場より高くなることが多い

安く売却したにもかかわらず、家賃は周辺相場より高めに設定されるケースが多く、
将来的に家賃が上がる可能性もあります。

④ 立ち退きリスクがある

定期借家契約の場合、契約期間終了後は更新できず、立ち退きを求められることがあります。

⑤ 買い戻し価格が高い

将来の買い戻しは可能ですが、売却価格の1〜3割増しになることが多く、
「買い戻したくても資金が足りない」というケースも少なくありません。


通常の売却と比べるとどう違う?

  • 引っ越しを避けたい・一時的な資金不足
     → リースバックが選択肢になる場合あり
  • 家に強いこだわりがない
     → 仲介売却の方が、リースバックよりも高い価格で売却できる可能性あり
      (リースバックは相場の60%~80%程度での売却となるケースが多い)
  • 早く現金化したいが、住み替えは可能
     → リースバックではなく、不動産会社の「買取」も検討価値あり

通常の仲介売却であれば、相場価格で設定すれば比較的早期に売却でき、値下げ幅も1割程度に収まることが一般的です。


リースバックを検討する際のポイント

もしリースバックを検討する場合は、
必ず「通常売却した場合の価格」と比較することが重要です。
リースバックはメリットもありますが、売却価格や家賃などの条件によっては、
結果的に負担が大きくなるケースも少なくありません。

また、リースバックや買取は、すべての不動産会社が対応しているわけではありません。
実績のある不動産会社に相談し、売却価格だけでなく、賃貸条件や契約内容までしっかり確認することが大切です。

特に、

  • 契約期間や更新の有無
  • 定期借家契約か普通借家契約か
  • 家賃の見直し条件
  • 将来の立ち退きや買い戻しに関する取り決め

といった点は、事前に必ず確認しておきましょう。

当社では、リースバックありきで進めるのではなく、
通常の仲介売却や買取など、複数の選択肢を比較したうえで、
お客様にとって無理のない方法をご提案することを大切にしています。


自宅の売却方法は状況によって最適解が異なるため、複数の選択肢を比較したうえで判断することが大切です。