コラム

不動産売却!価格変更の際に失敗する売主の特徴

自身の物件を売り出したけれど、なかなか売れないといった場合があるかと思います。
売れない理由は大きく2つしかなく、価格が相場より高い場合販売依頼先の不動産会社が販売活動をしていないかのどちらかです。

相場より高い価格で売り出すとき、いわゆる「チャレンジ価格」であることを売主が理解している場合はいいのですが、「自分の家は〇〇〇だから(他とは違う)」とよくわからない付加価値をつけて価格を設定する売主は成約までに時間がかかり最終的に相場価格を下回る価格で売却するケースが多いです。思い入れのある不動産ですから自分の家は特別だと思う気持ちは理解できます。しかし、「付加価値を付ける売主」と「媒介契約を取りたいために相場より高い金額を提示する不動産営業マン」の組み合わせは何よりも最悪な結果に終わります。

不動産会社の販売活動は大手不動産会社、地元不動産会社関係なく「ポスティングの量」「スーモやアットホーム等ポータルサイトの有料広告」「ホームページの検索順位」などお金をかけて販売活動をしているかがとても重要です。いくら売り出し価格が適正でも販売活動をしていない不動産会社であれば成約に結び付けるのは困難です。
今回は売り出し物件の価格変更をする際のポイントについて考えていきます。

不動産会社から値下げの提案があった場合、売主としてどのように判断していくべきか?

まず、購入検討者からの内覧申し込みがコンスタント(1週間に1,2回)に入っているのであれば、現在の価格でも売れる可能性があるのでもう少し(1カ月以内)様子をみても良いかと思います。問い合わせがあり、実際に内覧を希望する購入検討者がいるということは、とりあえず条件面では相場の範囲内と判断ができます。内覧をした結果決まらなければ、価格や条件以外に何か問題点があると思われるのでそちらを確認すべきかと思います。

一方、内覧申し込みが1ヶ月に1,2回程しかないとき・・・売り出し開始から1ヶ月はその物件へのアクセスが集中する時期です。そうであるにも関わらず売り出し当初から案内が少ない場合はすぐに価格変更を検討するべきです。売れ残り物件になる前に手を打っておかないと大変なことになるのですぐに検討されることをおすすめします。近年は物件情報の広がりはとても早く、物件を探している人は毎日物件情報を見ています。条件面が合い、見に行く価値があると判断したらすぐに内覧の申し込みがありますので、それがないということは価格変更を検討すべきかと思います。

価格変更を依頼する前に、確認すべき点

価格変更を依頼する前に、販売依頼をした不動産会社がきちんとインターネットに物件を掲載しているかというのは確認するべきです。スーモやアットホームのようなサイトを入口に物件探しをするパターンが多いので、きちんと掲載されているかどうかを確認しましょう。また、掲載内容が十分か、見やすい間取図面・明るく見栄えのいい写真が掲載されているかどうかも確認が必要です。きちんと掲載されているにも関わらず問い合わせ・案内がないという場合は価格の見直しを検討という判断でよいかと思います。

売れ残り物件にならないために気を付けること

案内件数が伸びず、不動産営業マンから値下げを提案した際に、「とりあえず、このままの価格にして、お客さんから値段を下げてと言われたら対応します」とおっしゃられることがありますが、これは売れ残り物件への第一歩です。現状「値段を下げられないか」と言ってくれるで価格の見直しを提案しているのです。「とりあえず、このまま~」はその場しのぎの無意味な判断です。

愛着のある物件をできるだけ高く売りたいと誰しも思うのでそのような言葉が出るのは重々理解できます。しかし、ライバル物件や売り物件も増えている昨今、こういった判断をしてしまうと売れ残り物件になってしまうので注意が必要です。

売れ残ってしまった物件を買いたいという人は稀です。半年売りに出ている物件を、そのままの価格で買いたいという人は少ないのでそうなる前に手を打つ必要があります。計画的・戦略的な売却活動を検討していくことが必要です。